■ごみ知識
日本のごみ持ち帰り運動の起源はご存知ですか?
豊かな自然で有名な山岳地帯の尾瀬は、登山者の捨てるごみによる自然破壊に悩まされていました。
ミズバショウのシーズンともなると、1日にリヤカー数台分のごみがくずかご周辺に置き捨てられて、国立公園の管理人や美化清掃員は一日中ごみの運搬や処理に追われていたそうです。
また生ゴミの影響により、ドブネズミが侵入したりカラスが増加して生態系に問題が出てきました。
1972年(昭和47年)更なる自然破壊を危惧した関係各機関の呼びかけにより、ごみ持ち帰り運動が始まりました。
全てのくずかごを撤去し、「ごみ持ち帰り運動」を呼びかけたところ、最初は利用者から反発があったものの、環境省・地元県・関係団体の根強い努力により少しずつ浸透していき、徐々に尾瀬からゴミが減っていきました。
尾瀬のから始まった運動は、その他の国立公園でもごみ問題を見直すきっかけとなったのです。
年間を通じてゴミ持ち帰り運動は実施され、毎年6月3日(ゴミの日)には尾瀬ごみ持ち帰り運動キャンペーンを行っています。
各入山口でボランティア活動者から入山者への呼びかけやゴミ袋の配布を行っています。
6月3日(ゴミの日)に実施されたのは、6月5日が環境基本法により「環境の日」と定められていて、6月は環境月間として全国で環境による取り組みが行われているからです。